水彩画用紙

水彩画用紙概容

水彩画用紙の選び方は、絵の具の三原色を選ぶのと同等かそれ以上の注意が必要かもしれません。たかが”紙”ですが、実に大きなまた微妙な違いがあることに気が付くかもしれません。小学校の画用紙を連想すると、価格、質の違いに最初は驚かれるかもしれません。

ではどのように選んだらよいでしょうか。まず第一に、酸化せずに、紙自体の寿命も、色彩の持ちも長いこと、つまり最初の色合いを保持するもの。第二に  絵の具が用紙に良くなじみ、発色が美しいこと、そして第三に紙の表面が丈夫で、水を大量に含ませたり、ひっかいたり、こすったり、マスキングをしたりと、様々は技法に耐えられることなどが求められます。

このような用紙に対する、タフな要求にこたえられる、コットン100パーセントの、酸化防止を施された紙が、高級な水彩紙とされています。

描いていくうちに気が付くことですが、水彩画は、他の絵の表現手段と比較すると、用紙の選択が絵のできばえに及ぼす影響が、格段に大きいので、少しくらい高価でも、良質の用紙を使うのが望ましいことです。水彩画用紙は水彩画を描く上でとても重要な役割を果たしますので、予算が許す限りよいものを購入しましょう。

水彩画用紙の原料、製法、特徴

現在水彩画用紙の原料として用いられているのはコットン、リネン、パルプ等です。コットンシードから取れる繊維は丈夫でかつ適度に絵の具を吸い込む紙ができます。水のコントロールが命である水彩画にとっては理想的な、しかし高価な紙です。リネン(亜麻)の繊維はコットンよりさらに長くかつ頑丈ですが、コットンより硬い紙になります。木材パルプは廉価なことが長所ですが、水彩紙としてはあまりおすすめではありません。

酸化防止

精魂込めて描いた水彩画、短期間の間に退色してしまっては、本当にがっかりします。紙が酸化することによって、紙自体はもちろん、顔料もまた色があせてしまいます。そこで用紙の酸化を防止することが必要になってきます。水彩紙を漉きあげる工程では大量の水を必要としますが、漉く過程の最後の段階で、水に炭酸カルシウムを含ませることによって、漉きあがった紙のpH値が中性に保たれるように処理します。水彩画用紙に”acidfree”という表示があるのは、酸化防止の処理済ということの表示です。その後に水の吸収をコントロールするサイジングと呼ばれる処理をします。これによって紙は程よい吸水性のあるものになります。

紙の肌目について

水彩画用紙は、その仕上げ方によって、紙の表面の肌及び重さに違いが生じます。紙の肌には、荒目、中目、細目の3種類があり、これらは紙のプレスの仕方による相違です。荒目は漉いたままの状態でプレスをくわえないもの、中目はcold pressともいい、熱を加えないプレス、細目は熱を加えたプレス、つまりアイロンをほどこしたものです。荒目は文字通り紙の表面がざらざらとしているもので、慣れないとコントロールがむつかしいでしょう。細目は表面がつるつるとしているので 繊細な表現に向いています。もっとも使いやすいのは中目の紙でしょう。

水彩画用紙の重さについて

水彩紙の中にはキャンバスのような板のような紙もありますが、普通私たちが、画材店などで目にするのは、70〜300ポンドくらいの紙です。140ポンド以下の紙は薄手のため、ぬらしたときに波状になるため、水張りによる紙の固定が必要となります。

市販されている水彩紙のうち、200ポンド(430グラム)程度のものは、厚さも強度も十分ですので、水をたっぷり使って製作しても、紙は波状にはならず、ほとんど変化しません。したがって、完成後はそのままの状態で、フレームに入れることができます。しかし、画材店にいくと分かりますが、市販されている紙のほとんどは140ポンド(300グラム)以下です。スケッチブックに多用されている90ポンド(190グラム)のものでは、普通に絵の具を塗っても紙は大きく反り返り、また表面に波のような皺を生じて、描きづらいばかりではなく、完成したときの見栄えもあまりよくありません。また、140ポンド(300グラム)のものは、そうひどくは反り返りませんが、水を多用するなど用法によっては、それなりに反りますし、波打ち現象も生じます。そこで水彩画用紙の水張や等が必要になるときがあります。

水張とは

画用紙を濡らして板に張り付け、四辺をテープで固定して乾燥させる方法で波打ち現象を防止するものです。どん行われます。@紙を、仕上げのサイズよりやや大きめに切る。A紙に水をたっぷり含ませる 風呂桶につけるのが理想ですが、流れる水道水で両面をたっぷり濡らしても良いでしょう。B濡れた紙を垂直にして余分な水分をきる。C画用紙よりも一まわり大きな板に紙を載せ、紙を十分にのばして、紙と板の間に空気が残らないように、きれいに伸ばす。D紙の四辺をテープで固定する。E板を立てて放置し、一晩十分に乾かす。 こうして乾かした紙は、時間と手間がかかりますが、ピンと張り詰めているので、絵の具を塗っても、反ったり波打ったりせず、快適に製作できます。

時間が無いときには、簡易水張りとも言える方法もあります。画用紙の裏側部分だけを刷毛でしめらせ、テープで固定する方法です。この方法だと、一晩置く必要が無く

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、すぐにでも絵の具を塗ることができ、しかも反り返りや波打ちを相当程度抑えられます。また、水張りをしないで、完成、浪打状になってしまった作品は、描いた面の反対側を濡らして、2枚の板の間にはさみ、その上から何冊も本を載せたりして重石代わりにし、一晩置く方法で、ちょうど押し花のようにプレスします。

初心が試すと良い画用紙は?

最初試して見たい銘柄としては、輸入画用紙ではワットマンやキャンソンなどでしょうか。国産ではワトソンやコットマンなどが主流かもしれません。最初は、できればいろいろな種類を試して見たいものですね。同じ人が、同じ絵の具で同じように描いても、使う画用紙によって、結果が違ってくるということでしょうか。

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